当院は小児科専門のクリニックです。どこへ受診していいかお悩みになる場合、まずは小児科を受診してみてください。専門性の高い科を受診する必要がある場合はこちらからご紹介いたします。（尚、けがや頭の強い打撲については、外科、整形外科、脳外科等への受診をお願いします。）

感冒をはじめとする一般的な病気には、子どもさんの自然な治癒力を大事にして極力不要なお薬をださないよう、また抗菌薬の適正使用に心がけています。
（詳細は、「お薬についての大事なお話」をお読みください。）

急性疾患以外では当院では以下の病気の診療に力を入れて診療しています。

1）成長に関する病気（内分泌疾患といいます）

大学勤務や大学院で研究に従事していた頃に特にこの分野の研修を積んできました。具体的には、身長が低い、伸びが悪くなってきた、早熟傾向が心配、痩せや肥満が目立つ、甲状腺の病気の疑いがあるなどの場合にご相談ください。
（特に低身長についての詳細はこちらをご覧ください。）

2）夜尿症

小学校に入っても毎日のおねしょが治らない場合一度ご相談ください。夜尿症は小学校高学年頃には治ることが多いといわれているものの、早期に生活指導を受け、必要に応じた治療を受けることで、治癒率が２～３倍高くなることがわかっています（※）。治療にはいくつかの内服治療やアラーム療法というお薬を使わない治療法から選択します。

出典：日本泌尿器学会　https://www.urol.or.jp/public/symptom/09.html

3）アレルギー疾患

◆気管支喘息
喘息治療は、重症度の程度に応じて、一時的な治療で十分な場合もある一方、成人喘息に移行しないように継続的な治療が是非必要な場合もあり、丁寧な判断が重要です。継続治療が必要な場合は、単に治療薬を処方するだけではなく、生活環境の改善のための指導を行い、喘息手帳やピークフローメーターという自己モニタリングのツールを使って（学童期以上の子どもさんではスパイロメトリーという呼吸機能検査も有用です。）コントロールの向上を目指しています。

◆食物アレルギー
食べ物にアレルギーがあるのか、または以前あったアレルギーが改善しているかの判断は、血液検査や皮膚プリックテストといったアレルギー検査だけでは難しく、食物経口負荷試験を行って判断する必要があります。これは院内で少量ずつ時間をかけながら摂食してアレルギー症状が出ないか観察する検査です。アレルギーを心配して卵や乳の摂食を遅らせてしまうと、かえって食物アレルギーをつくるリスクが上がってしまうことが最近分かってきていますし、アレルギーがある子どもさんでも、食べられる量を負荷検査で設定し、少量ずつ摂食していくことにより、比較的早く通常通り食べられるようになることも分かっています。当院では必要に応じて食物負荷検査を行って指導を行っています。（重度の食物アレルギーがある場合はアレルギー専門医に御紹介いたします。）

◆アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法
ダニアレルギーによる通年性鼻炎がひどい方、スギ花粉症で毎年症状がひどく従来の抗アレルギー剤による治療でコントロールが難しい方に、免疫療法という選択肢が増えました。ダニやスギのエキスを含んだ錠剤（舐めたら溶ける舌下錠）を毎日服用していくことで、徐々にダニやスギに反応しなくなる体質に改善されるといわれています。最低3年間程継続する必要があります。

4）頭痛

普段から頭痛をよく訴える子どもさんは意外にも多くいらっしゃいます。その他の症状がないためつい我慢させてしまったり、わがままを言っていると思い込んで見過ごしている親御さんが多いように思います。小児でも片頭痛は珍しくなく、とてもつらい病気です。どんな頭痛かを知り、普段の生活上の注意や頭痛時の対処を知っておくことで、日常生活に大きな支障をもたらすことなく過ごすことができます。

5）子どものこころに関する問題

子どもの身体的発達とこころの健全な発育とは密接な関係があります。体がだるい、おなかの調子がすぐに悪くなる、頭痛がでやすい、朝起きられない等心身症を疑わせる症状が続く場合や理由がはっきりしないが学校に行けなくなってきた等不登校の兆候がでてきた場合、一度御相談ください。専門機関への受診が必要かどうかも含めてゆっくりお話をお伺いします。（一般診療と別に時間をお取りしますので、受診前にあらかじめ電話にてご連絡ください。）